• 第１部　これからの算数科授業は何を目指すのか：３つのMと４つのCをめぐって

講師：清水 美憲先生（筑波大学教授）

　現行学習指導要領では、数学的活動、数学的な見方・考え方、数学的資質・能力の「３つのM」（数学的）のキーワードを目標に掲げている。一方、次期学習指導要領における算数科の目標の議論では、批判的（Critical）思考や計算論的（Computational）思考にも言及がある。今回は、これらに創造的（Creative）思考、協働的（Collaborative）思考も加えた「４つのC」をめぐって、その具体的な姿を算数教材のレベルで検討してみたい。

第２部　「算数っておもしろい！」と感じる授業

講師：細水 保宏先生（明星学苑　明星大学客員教授兼明星小学校校長）

　「算数好きを増やしたい！」がライフワークであるが、教科書の問題が「できる」「わかる」ようにするだけを目指した授業では算数好きはあまり増えない。算数のよさや美しさ、考える楽しさに気づき、味わうことで算数好きが増えると考えている。「数学的に考える楽しさを味わう」をテーマに授業づくりについて考えてみる。

第３部　子どもが主体的に数学的に考える力を伸ばす授業

講師：盛山 隆雄先生（筑波大学附属小学校教諭）

　算数の授業で期待されることは、やはり子どもの数学的な見方・考え方を伸ばすことだろう。子どもが自分で問いを立てて考え抜き、問題を解決することで、数学的に考えるよさを実感し、算数を面白い、楽しいと思える授業が求められていると考える。これは、時代が変わっても変えてはならない算数授業への期待ではないだろうか。原点に帰って、期待される算数授業について、実践例をもとにお話をさせていただく。